ドラッグストアといえば、薬や化粧品、日用品等を普通に販売している・・・というイメージが強いかもしれませんが、実は医薬品や化粧品の販売ノルマがあります。
よく求人票に「個人ノルマはありません!」とありますが、
店舗ごとの目標はありますよ・・・
ドラッグストアで働いてみたいけど、「ノルマがあるのは嫌だな・・・」「どんな商品を売らなければいけないのかな・・・」という方もいらっしゃると思いますので、実際ドラッグストアで働く登録販売者である私から見た実情をお伝えしたいと思います。
「ノルマ」ではなく、「目標」という扱いだが、販売努力は必須
私の勤めておりますドラッグストアでも、「個人ノルマはありません」とうたっていますが、毎日のように「〇〇販売強化」と、うんざりする程言われます。
主に対象となるのは医薬品・健康食品・化粧品であり、化粧品に至っては予約活動の目標もあります。どこのドラッグストアも程度の差こそあれ、そんなものでしょう。
医薬品は登録販売者しか説明して売ることができないので、一般のパート・アルバイトの方が販売する機会は少ないと思いますが、健康食品や化粧品は「声かけお願いします」と言われることも珍しくありません。
個人ノルマは確かにありませんが、会社として力を入れている商品が沢山ありますので、店舗にも各商品ごとに達成するべき目標金額があります。
目標を達成させるための方法や、どの程度強くスタッフに指導するかは店長によって異なります。
しかし店長によっては個人成績表を作成して、売れたらチェックさせるようなこともあります。
小売業ですから、目標があるのは仕方ありませんが、周りから明らかにわかる形で評価されると
成績不振の営業マンになった気分で「はぁ・・・」と落ち込みます。
定期的にある「○○コンクール」
会社が力を入れる新商品が発売された際や、利益商品の販売を伸ばしたい時など、定期的に「○○コンクール」という名目で販売を強化させることがあります。頻度は会社によって異なると思います。
店舗ごとに期間中の売り上げ目標があり、しかも金額設定がかなりシビアです。
その度に「目標必達!」「何時間ごとに報告!」などとせっつかれることもあり、本来するべきではありませんが、売れないと自腹で買ってしまうスタッフもいます(会社によって違うと思いますが)。
実際に、それが辛くて退職してしまう若手社員の方を沢山見てきました。
ノルマから見たドラッグストア勤務の向き不向き ※個人の見解です
ドラッグストアにも、色々なタイプの方が勤めていらっしゃいますが、正社員・パートさん問わず販売が得意でどんどん店に貢献しているすごい方もいます。
逆に販売が苦手な方は、いつもコンクールの度に「またか・・・」「きついね・・・」という反応をされます(私もそうです)。
それでも何とかやっておりますが、これからドラッグストアでの就職を考えている場合、販売が苦手だと辛い思いをするかもしれません。
〈向いていると思われる人〉
・人と話をすることが好き
・商品の知識を勉強することが苦にならない
・目標がある方がやりがいを感じる、周りに認められたい
・逆にノルマなんてあっても知らないと割り切れる
〈向いていないと思われる方〉
・営業が苦手な方
・商品の知識などを覚えるのが苦痛
・人から見られていると実力を発揮できない
・うまくいかないと自分を責めてしまいがち
ちなみに、私は完全に向いていない側の人間です!
販売に困ったら・・・実際に使っているお客様に感想を聞く!
販売が得意な正社員の方やパートさんに、「売るのが難しい商品をどうやって勧めていますか?」と聞いたことがあります。
アドバイスしてもらったのは、「実際に使っているお客様に感想を聞いて、そのまま営業トークにする」ことです。
私は全く思いつかなかったので、「なるほど!」と思いました。
例えば美容ドリンクや高額な化粧品など、自分でなかなか試す機会がないものに関しては、レジで買われたお客様に「使ってみていかがですか?」と聞くそうです。
確かに、自分で資料を見て覚えただけの知識より、実際に使われているお客様の感想を交えてご紹介した方が、説得力を出せそうです。
お客様のお話を引き出すのにも、コミュニケーション能力が必要だとは思いますが、参考にさせて頂いています。
ノルマを達成できることが、すべてではない
私の場合ドラッグドラッグストア店員として一番嫌な仕事が、お客様に対する営業です。
人手不足で日々の仕事もやっと回している中、毎日毎日「目標必達!」などと急き立てられると、本当にしんどいです。
けれども、そんな状況の中でも、販売が得意で実績を上げている方がいらっしゃるので、すごいな、羨ましいな・・・と感じてしまいます。
そういう方たちにお話を聞いていると、皆さん、お客様と話すことが好きで、指名でお客様が来てくれるような、コミュミケーション能力の高い方が多いです。
だからといって、他の方が劣っている訳ではなく、パソコン作業が得意な方、品出しが速い方、トラブルがあったときに冷静に対応できる方など、販売が苦手でも信頼されている方も沢山いらっしゃいます。
「ノルマ」だけに目を向けると辛くなってしまうかもしれませんが、他の面で強みを活かすこともできますので、参考になりましたら幸いです。
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